The alliance for conservation of Azuchi community
L'alliance per la conservazione della comunita di Anzucci

活動記録・ギャラリー    Activities・Gallery

守ろう安土・みんなの会
集会記録


日時  2010年5月15日(土)13:30〜16:00
場所  安土公民館 3F視聴覚室
出席者 約50名

   1.白木代表挨拶
   2.大林宏さんから
   3.古村一雄さんから
   4.西川與平市議から「長野県木曽町の視察報告」
   5.意見交流
   6.まとめ
   7.さらに意見交流

1.白木敬祐代表挨拶

 さっそく合併の弊害に直面した。本集会は日曜日に開きたかったのだが、合併したら公民館は日曜休み、ということで土曜日にせざるを得なくなった。土曜は各種団体やサークルが既に部屋を押さえているので、このような狭いところしか取れず、窮屈で申し訳ない。早速合併の被害を被っている。

 おなじみの古村一雄さんにも、はるばる青森から来ていただいた。古村さんには事あるたび、運動の節目節目に安土に来て頂いている。本当に有り難うございます。(会場拍手)

 古村さんには、こちらからお願いして来て頂いているのではない。古村さん御自身が、安土の状況を心配して訪ねて来て頂いている。気軽に安土を覗いてくださるのが今日の集会に重なった。旅費も個人持ち、手弁当で、カンパまでいただいている。先般の町議選の際には、みんなの会推薦の7人の候補にも陣中見舞いを頂いている重ねて紹介しておく。

 合併になるわ、市長選では負けるわ、で、シュンとしてしまい、最近は事務所も開けない状態が続いていて申し訳ない。


 深井候補をみんなの会で推薦し、期待を込めて応援したが残念な結果になった。皆さんもがっかりしていることだろう。ただ何もしていなかったわけではない。役員会は定常的に開いてきており、その中で、改めて安土を守るために、どのような活動を続けていくかという事について、皆さんと話し合いを持ちたいということになり、今日の集会を開催させて頂いた。

 合併になってしまった現在、当面、みんなの会として目指すは、
  まず安土の良さが無くならないように6議員と共同して進めていく。
  7月に選任される地域自治区の区長には、安土町の最後の代表者だった大林さんを推薦する。
 の二点であろう。

 深井候補とは色々意見交換をし、こちらからの要望を伝えていたが、残念ながら冨士谷候補が当選して市長になった。しかし求めていく内容は誰が市長でも替わりはない。会としては、大林宏さんを区長に推薦して行く。今日もその点をご協議頂きたい。
 他にも色々協議して頂きたいことはある。事務所の存続も大きな課題だ。維持に費用も必要になる。しばらくは運動のための大がかりな事務所も必要では無いので、今月末をもって返却しようと考えている。事務所については前町議会議員の藤井通生さんからコンテナハウス、冷暖房など色々な面で援助頂いた。幟旗も藤井さんに用立てていただいた。本当にお世話になっている。街宣カーのエスティマも小野さんからの御厚意で、非常に長い間、ありがたく使わせて頂いた。簡易トイレ設置、事務所設営のトータル面では大林宏さんにお世話になった。おかげさまで、事務所は「みんなの会」のセンターとして、運動におおいに貢献したのは皆様ご存知の通りである。また皆様には、折に触れ、カンパをお願いし、多額のカンパを頂き、会の活動、運営も滞りなく進めて来れた。ありがとうございました。

 先ほども触れたが、安土区長は安土町最後の代表者であり、安土町での長い行政経験を通じて安土の事を良く理解頂いている大林宏さんが最も相応しい。この事は、強く推薦していく。



 振り返って、合併中止に向かっての困難な運動を続けてこれたのも、会に結集された皆さんのお力添えであった。感謝する。(拍手)

 合併になってしまい、冨士谷市政が続くことになったが、みんなの会に集まったこの力を持ってすれば、安土を守っていく運動は力強く続いていくと確信している。今後ともよろしくお願いします。


2.大林宏さんから

 みなさん、こんにちは
 最初に白木代表のお話を少し補足訂正しておくと、まず、深井候補との間に「大林宏を区長に」という約束はしていない。会の活動を私が引き受けるかのようなお話しもあったが、それも、そうハッキリと決めたわけではない。・・・・・状況に応じ、皆さんと共に考えていく、ということである・・・・・よろしくお願いする。

 町長職を約5ヶ月間、務めてきた。町長になったら合併の問題だけを考えていれば良いというわけではない。合併期日はどんどんと日が詰まってくる。合併に関する作業も進めざるを得ない。私が合併に反対しているので、職員の中には、私に隠れて近江八幡に合併関係の打ち合わせに行ったりということも役場の中ではおこっていた。けっして良い状態とは云えない。安土町の最後、ということで、区長要望に応える事業を多々行い、それに関連する指示(設計、入札などなど)もしたが、合併に関する作業の合間に、それらの仕事をこなし、両立させるのは大変な作業だった。職員もがんばってくれた。

 マスコミ、新聞、TV、ラジオに追いかけられ、放送の関係の対応も大変だった。さらに3月に入ると町内の小中学校、幼稚園、保育所の卒業式、卒園式。各種団体の役員会での挨拶などなど、挨拶が多いのには本当にビックリした。合併にまつわる仕事と、これらの日常的な仕事の両方をせねばならず、町長の仕事は火事場の中の5ヶ月間だった。

 会の皆さんには、皆さんの力を合わせて頂いて、署名集め、リコール投票、出直し選挙、こういった活動を粘り強く続けて頂いた。議会のリコールで新しい6名の議員を当選させ、議会構成を変えることが出来たのは非常に素晴らしい成果だ。議長も変え、合併中止議決をすることができた。これは今後についての大きな力になる。
 議会解散中に町長選での公約だったアンケートを行った。これも(合併推進派の反対で)なかなかさせて頂けなかったのを町長の専決処分で行った。保地七郎議員に訴えられたり(監査請求)もしているが、アンケート結果は62%を超える人が反対ということで、しかっりと安土住民の民意が「合併に反対である」ことを確認することができた。これは押しも押されぬ事実:町民は終始一貫して合併反対の意思を示している、ということを公式の結果として残したことになる。

 この合併には、このように(住民意志を無視した合併であるという)致命的な欠陥がある。だから必ず覆せると考えてる。


 冨士谷市長は、旧安土八幡市の市長であった時に「とにかく合併しよう。4年経ったら見直せばよい」と行っていた。それがある日「2年後」になった。最後の頃にはなぜか「2年半」になった。この「半」が解らないが、ともかく冨士谷市長からは、合併前からこういった誘いで「とにかく合併しよう」と推してきた。結果的にこれは冨士谷市長の「公約」になった。彼はこれからの2年半の間に安土の反対運動が治まるような施策を打つつもりなのかもしれない。これからの2年半は非常に大事な期間になる。今後、運動をどう続けていくかは、この2年半を頭に入れて考える必要がある。

 冨士谷市長に、ここまで云わせた、というのは一つの成果と考えて良いだろう。議会リコールし、議会構成を変え、反対議決をあげたという運動が、彼に、ここまで約束せざるを得なくさせたということだ。

 今後の運動について、みなさんに考えて頂く叩き台になればと思い、参考になりそうな事柄を幾つか示す。
(1)京都ハーモニー問題

 津村(前)町長が(前回は町長自ら合併話を潰し、自律の町作りなどと云いだしていたのに)突然、急に掌を返したように合併を推し進めだした。財政問題や少子高齢化を理由にあげているが、これらは隠れ蓑に過ぎない。おそらく彼にとっての真の理由として京都ハーモニー問題が出てくると思う。この問題がなかったら、津村(前)町長は、ここまで強引に合併をゴリ推しすることは無かっただろう。彼はこの問題で相当深い傷を負っていると思う。この点は6人の議員さんに、しっかりと見定めて頂きたいと期待している。

(2)新市の財政について

 合併は、財政効率化が目的であると何処でも云われている。ところ合併反対運動の中でお話ししてきたように、財政の効率化は安土と八幡を見比べたら全く期待出来ない。冨士谷市長は近江八幡市の財政は健全だと主張しているが裏がある。(一般会計だけでなく)病院の特別会計など、表に出していない部分を見なければならない。下水道や、学校、公共施設の耐震化工事など、本来やるべき事を進めていないから、財政にゆとりがあるように見かけ上見えているが、安土と同じ事(下水道、小中学校の耐震化工事など)を行ったら近江八幡市の財政は大変なことになる。冨士谷市長は、その点を誤魔化している。多くの市民は彼に騙されてると云ってよい。

 一般廃棄物(家庭ゴミ)処理場についても同様である。安土がゴミの山になる、などと吹聴したが御承知のように一般ゴミについて危機的な状況を抱えているのは(旧)近江八幡の方である。屎尿処理についても同様、すでに施設は稼働せず、八日市ぬのびきライフ組合に委託処理をお願いしている(近江八幡市は組合に加入していないので有料処理)のが現状だ。このように、やらねばならない多くのことが後回しになっている。必ず今後膨大な借金が出来てくるだろう。

 (一般ゴミ、屎尿などは)安土は終わっているから関係ないはずだが、新市として財政をひとくくりにされているので、旧近江八幡地域に必要なそれらの費用を、今後は安土にも負担させられることになる。(合併推進派が主張していた)財政の効率化など全くのウソで、安土は二重払いになる。そうなるなら、その分を安土に還元して貰うようなことを主張していかなければならない。

 病院の経営も、そんなすぐに黒字になるようなものではないだろう。じっくりと構えた地道な努力が必要だ。冨士谷市長は、今日云えば、明日実現するように簡単に云うが、そんな簡単なものではない。病院の建て直しについても、今後、結構な財政投入が必要になるだろう。

 JR篠原駅、安土駅の改修問題についても、御承知の通りである。

 総合的に見ると、やらないかんことばっかりである(やらなければならない巨額の資金が必要な事業がいくつもある)。財政健全化など向こう10年間は難しいだろう。

 注) H17年に近江八幡市が示したシミュレーションと比較して
     ・抱えている課題=支出は大差なし
     ・収入については、合併特例債→推進債、地方交付税優遇期間の
      短縮などで厳しくなっている。
    シミュレーション結果はH17年時点の計算でさえ
    10年間で50億円マイナス収支。現況はさらに厳しいはず。

 じっくりと見て頂ければ安土の良さが見えてくる。安土の合併は(旧)近江八幡の(将来の)借金を背負わされに行くということである。これは間違いない。

 このような状況の中で「みんなの会」は今後、どうしていくか、と考えると(主君の仇討ちの機会をじっくりと待ち、最後には成し遂げた)赤穂浪士のように、明確な目標を持って、地を這うような活動を持続させ、2年半後に、ダンと結果を出せるような仕組みを作らねばならないなと思案している。

 先日の役員会で事務所を閉鎖することを決断した。みんなの会のシンボルが無くなることになるが(会の財政も苦しく、留守番の問題もあり、これまでのように維持していくことは難しい)、ここは辛抱して頂いて、そういうもの(運動の本質)が底辺でつながっていくような、そういう形を作っていくべきだ。

 まずは、6人の市議と市長との協議を開始して頂き、新市の状況を皆さんにお伝えしていきながら、みんなの会の運動を繋いでいく、そういう役割を果たせていけばいいな、と思っている。色々な意見を求む。


(3)深井候補の落選について

 新市の市長選で、みんなの会が応援した深井候補の落選については、色々な意見があろう。近江八幡市選出の県議会議員とも話しをしたが、敗因についての総括的な議論は、まだ(旧)近江八幡ではできていないようだ。

 今回の市長選については、みんなの会が、近江八幡の選挙対策本部に中に入って活動したわけではない。向こう(選対本部)の進め方に乗る形での活動になった。市長選は「冨士谷」対「深井」という構図の中で、合併を進めた冨士谷氏を応援するわけにはいかない、ということで深井候補の推薦という選択をしたわけである。選挙運動として、選挙対策本部に参加して選挙活動にかかわれたか、というとそういう形にはならなかった。推薦した候補が落選してしまった、といことについては反省し、責任も無いわけではないが、、合併反対運動の際には、合併推進で活動していた人達の中にも、冨士谷候補ではなく深井候補を応援した人達がいた。民主党の元議員や、安土塾のメンバーだ。そういう人達と、一緒に深井候補を応援しようと握手して進めるというようなことは、出来なかった。こちらもそうだが、向こうも事情は同じだろう。こういう中での選挙戦になり安土、老蘇地区の投票率も低かった。投票率の低さが深井候補の得票減に直接結びついたとは思っていないが、安土住民の盛り上がりが低かったのは事実である。

 市長選の準備段階から、近江八幡側の深井選対本部が「みんなの会」の参画を求めていたなら、もう少し会としてのまとまった活動ができたのではないか、安土の合併反対の住民の皆さんにも、この新市の市長選の位置づけの重要さを伝えることが出来たかもしれない。そういう運動が出来なかったのは残念だった。

 結果として選挙戦は負けた。原因はある。候補者もよし、政党の指示もとれた。しかし選挙は負けると思った方が(危機感が頑張りに繋がり」勝つということがよくある。選挙では一般に、現職は危なく、新人の方が強い、といわれる。現職は相当がんばらねばならない。深井候補に負けそうだ、と思って冨士谷候補ががんばり選挙戦の勝利につなげたと思わなければならないだろう。冨士谷新市長は、強力な相手、最低でも今後4年はこの市長と付き合わねばならない。安土の将来のために運動を積み上げていきたいと思う。

 このような話しが、叩き台になったかどうかだが、今後の運動を考える材料として捉えて頂ければと思う。

 今後ともよろしくお願いします。


3.古村一雄さん

 青森県浪岡町の最後の町長、(現)青森県議会議員

 安土の皆さんのせっかくの時間を潰して申し訳ない。私が安土に来ると、何故かいつも「みんなの会」の集会に重なってしまう。今日、私が安土に来た目的は、(町議選で落選された)藤井さんと一杯酌み交わすのと、安土城周辺の散策である。今日の午前中は、西の湖を散策させて頂いた。

 安土の方々は、この約2年間、ずっと合併反対運動の中に居られた。その最後の最後が激しい市長選だったわけだ。ずっと勝ち進んできて、最後の市長選で敗れた、という展開は浪岡と同じである。安土は浪岡と、ほぼ同じ道筋を辿ってきていたが、最後の市長選でも同じ結果になってしまった。で、あるから、あるいは浪岡が合併を阻止していれば、安土の皆さんも、こんなに苦しまなくてもよかった、という事になったかもしれない。

 市長選で敗れたといっても、(ここに居られる)皆さんは意気揚々として見える。近江八幡市には、一時たりとも安土の事を忘れさせはしない。それが、6人の新市議会議員を生み出した「みんなの会」の務めであり、役割である。

 何故、新市の市長選に負けたのか? 浪岡からは実際の細かいことは解らないが、新聞を見ている限りでは、やっぱりそうか、これでは負けるのか、という感じがした。

 当選した冨士谷市長は、嘉田知事が登場したときに、自民党から除名覚悟で嘉田知事を担いだ人だ。そういう海千山千の市長に対して、深井候補は(確かに優秀そうな方だが)いわば、たかが県職員である。役人の考え方から似抜けきれなかったのではないかと感じている。

 勝った負けたは、そんなに気にする必要はない。どうせ勝つのであれば、安土から出した候補で勝たなければ、あまり意味はない。みなさんの悔しさを、身をもって体験した人でなければ、近江八幡出身の人では期待を裏切られることになるかもしれない。


 (新)青森市では、合併後の二回目の市長選で私と仲の良い(県議会で同じ会派を組んでいた)鹿内さんが市長に当選した。しかし(旧青森市出身の)鹿内さんとは、合併に関して必ずしも完全に私と思いが一致しているかというと、そうではない。鹿内さんとはやはり少し思いが違う。鹿内さんには、このまま(浪岡と合併した)の青森市で行って貰えないだろうか、という気持ちが、ちょっと残っている、そういう気がしている。
 やはり、安土の人でないと、浪岡の人でないと、合併を覆そうという強い気持ちは出てこないのではないか、と思う。

 安土の皆さんは、きつい戦いの中で、合併反対の思いを同じくする6人の議員を誕生させた。これはみなさんの運動の具体的な大きな成果であり、安土の宝物である。安土のみなさんは、浪岡では出来なかったことを実現した。敬意を表する。

 出直し町議選で議会構成を逆転させ、合併中止の議決を行った。これは公の決議である。この事実を消すことは出来ない。この決議の事実は、2年半後の意識調査の結果位では消すことは出来ない。みなさんには誇りを持って歩んで行って頂きたい。

 国政では民主党がゴタゴタしているが、私は微かに期待をしている事がある。それは、民主党が公約にあげた住民投票の法制化である。これは地域主権の問題と包括的にくくられている。住民投票の効力が、法律で位置づけられたときに、市町村合併を、自治体の配置分合を、どう扱っていくのかが見えてくる。
 民主党政権は、もうしばらくは続くだろう。これから、どういう動きになっていくか、注視していきたい。

 浪岡は分町を目指す。

 合併は結婚と同じ。最近は離婚が増えている。分町も離婚と同じく当たり前にあってよいことだ。今後の分町運動について、たとえみなさんと考え方が違ったとしても今までのように連絡を取り合って、共に運動を続けていきたいと考えている。

(拍手)


4.西川議員  長野県木曽町 視察報告

 町議選でのみなさんの応援に感謝している。安土選出の新市の市議会議員としても、しっかりと役割を果たしていきたいと考えている。

 先日、長野県の木曽町を視察させていただき、自治区の在り方について勉強してきた。この内容について報告させていただく。

 視察には、安土からみんなの会推薦の6人の議員と、近江八幡市の共産党議員3人、総勢9人が参加した。木曽町へは、米原から特急で2時間程なので、日帰りで行くことができた。

 さて、私たちは「自治区。自治区」と呼んでいるが、木曽町では「自治組織」という呼び方をしており、同じ表現で、規約の中でも定められていた。

 木曽町は 4つの町と村が合併してできた人口12857人の町である。人口は安土町とほぼ同じだが、面積は安土の20倍もある。ほとんどが山林である。人口は減少気味とのこと。4つの町村が合併の検討に入った際に、それぞれの自治体が、それまで取り組んできた、それぞれの町村の良さ、それを大事にすることを前提にして合併協議が進められた。合併は平成17年11月1日。合併協議の中で、自治活動を大切にという事が積み上げられてきた。合併前の、元の町村の単位が、それぞれ自治組織となっている。

 自治組織には代表者がいる。代表者をどのように決めるか?について大きな関心を持って質問した。

 まず、それぞれの自治組織には評議委員会があり、評議委員会は自治会長や各種団体の代表で構成されている。その評議委員会の上に地域協議会が置かれている。地域協議会委員の人数は、安土では10人と決められているが、木曽町では33人である。木曽町を構成している(旧)木曽福島町の自治組織には、125人の評議員からなる評議会があり、その上に33人からなる地域協議会という構成になっており、区長は、この組織の中から選出され、その人を木曽町の町長が任命するということになっている。

 安土地域自治区については、そのような区長選出の仕組みは一切無く、単に、区長は市長が指名する、とされているだけである。

 そう、区長を決めるのは市長であって、区長を選出するにあたって安土住民が納得するようなプロセスは何も決められていないのである。それが近江八幡・安土の合併協議の中身である(安土選出の合併協議会の委員は、いったい何を協議していたのか?)

 安土におかれる地域自治区は、合併特例法に定められた地域自治区であるが、木曽町の自治組織は特例法とは関係ない。旧町村が自治活動を継続する前提に、町の条例として定められており、合併特例法(や、地方自治法)に縛られない仕組みである。

 安土の場合は、合併特例法に基づく地域自治区であるので、合併する前に、議会が合併を議決したときに、既に自治区の在り方が決められてしまっているので困った話しである。それを、どうしていくか?、これから運動と議会の関わりの中で、対執行者、つまり冨士谷市長に再検討を申し入れていくということを、していかなければならない。

 旧町村単位の自治組織の地域協議会の中に、いくつもの部会がおかれている。旧木曽福島町の自治組織では5つの部会が作られていた。(この名称がユニーク)

  くらし作り部会
  町作り部会
  物作り部会
  元気作り部会
  人作り部会

他では、旧日吉村自治組織では
  生活環境部会
  健康福祉部会
  教育文化部会
  産業交流部会

 こういう風に地域協議会の下に部会を作り、地域協議会のメンバーも、それぞれの部会の中に入り、専門的にその分野の検討を行う。そういう活動に必要な財源を行政が援助してゆく。財源には町の一般会計からの援助の他、県や宝くじ協会などの助成金が充てられている。財源の配分は、平等に分ける部分が7割、人口によりスライドさせる部分が3割。その財源の予算化は、各自治組織で行う。
 それぞれ部会は年に何度も開催される。協議会は毎月一回開催され、専門部会で検討した内容をさらに協議会全体で協議し、みんなの活動にする。

 じっとしていては町作りは進まない、自分たちの町だから、自分たちで町作りを進め、行政はそれを応援する、という形が築かれている。

 安土は、全く、そういう状態にはなっていない。市長は、区長をどのような考えでもって選出するつもりなのか? この点については安土住民から要求、申し入れを行っていく必要がある。地域協議会のメンバーもまだ決まっていない。これからも安土を守る運動は、まだまだ続けていかねばならない。


 自治区の話題から離れ、新市が今、置かれている状況について触れておきたい。

 合併後に市議会で各委員会の役員選出が行われ、私は産業建設常任委員長という立場になった。
早速、市の幹部から委員会で協議して欲しい案件があると要求があった。案件とはなにか?というと、新しいゴミ処理場についてであった。最初の候補地がダメになり、次の候補地であった浅小井も、西の湖に近すぎ、地盤も軟弱で不適ということになった。新しい候補地を決めるためのスケジュールを立てていかねばならない。

 その会合の前にも、別件で市の幹部と打ち合わせを行った。産業建設委員会では、下水、屎尿処理、ゴミ処理、駅舎改築、住宅場といった課題が検討される。それぞれが数十億円規模の事業である。ゴミ処理場に至っては100億円近い事業になる。委員会で、どの程度の規模の施設が必要になっていくかを検討して行かねばならない。

 旧近江八幡市はゴミ処理、屎尿処理を単独で行ってきた。(安土は中部清掃組合)

 屎尿については、まず近江八幡の下水道を今後どうするかを考えていかねばならない。下水道はどうなっているのか?と幹部に問うと、
 「もうできません」
との答えである。
 「下水道事業を進めると財政がパンクする。だから近江八幡では合併浄化槽に切り替えた。」
という。では合併浄化槽から出る汚泥の処理はどうしているのか?

 安土は、広域行政組合である「ぬのびきライフ組合」に加入して処理をしている。近江八幡は「ぬのびきライフ組合」に加入していないが、ここにお願いして(有料で)処理を行っている。

 現在の処理量は、組合加入地域/近江八幡が6/4くらいになっている。組合加入地域:安土、竜王等などの方は今後の下水道普及で減っていく方向にあるので、近江八幡の占める割合が増えてくることになる。いずれ、近江八幡も「ぬのびきライフ組合」に加入したい、ということになるだろう。

 ごみ処理場についてはどうか?
 滋賀県の構想では、近江八幡にゴミ処理所が新設されたら、
   ・現在は中部清掃組合に加入している安土、竜王のゴミも八幡の新施設で処理し、
   ・中部清掃組合側に出来た余力分で(東近江市に合併した)愛東、湖東地域のゴミを処理する
となっている。
 東近江市は、この方針を受け入れているが、近江八幡は納得していない。もともとの県の構想は東近江地区にゴミ処理施設を2カ所ということだったが、そこに愛東、湖東が入ってきたため、当初に設定した枠組みが変わっている。これでは紳士的な話し合いはできない、と云うのである。

 近江八幡市に建設される新処理場で、どの範囲のゴミを処理するのか? それが見積もれないと、処理施設の規模を決めることができないのである。

こういった近江八幡市が抱える大きな問題は、ニュースや資料の上では認識していたが、実際に市政の中に内って聞くと、ますます実体が明白になってきた。さきほど大林宏さんが触れたように、安土は、近江八幡の事業を手伝うために、近江八幡市に取り込まれたことが明らかだ。今時の合併によって、近江八幡に必要な事業を進めるために、安土が借金を背負い、返済をしていく事になる。

ゴム処理場、下水、公共施設の耐震工事、市域の環境整備、市道の舗装、近江八幡と安土では大きな差がある。この差は、近江八幡が後10年位かけないと埋まらない。近江八幡が安土の水重に達しない=レベルが揃うまで、安土の事業はストップされる。

みんなの会推薦の6議員は、これからこういった問題に立ちむかっていかねばならない。みなさんの支えをいただきたい。これからも6議員のニュースとして、市政に関する情報をみなさんに発信していく。みなさんからも色々な情報:合併によって生じた問題、歪みなどを、私たちに寄せて頂きたい。

私たちの活動は近江八幡と対決するという一面もあるが、逆に近江八幡を激励するという形にもなる。話題がすこし分散したが、これからの議論の参考にしていただけたらと思う。


5.意見交流

 司会:森山さん

東老蘇 ○○さん
 4月10の琵琶湖放送をご覧になっただろうか? 冨士谷市長に新市の抱負を問うインタビュー番組だったが、安土の「あ」の字も出てこなかった。話しは、まず篠原駅。次が下水道と衛生プラント。ゴミ処理場については二カ所が手を挙げているとの内容。安土について、合併については全く触れられなかった。番組を見ていて、この人あかんな、と思った。よくTV放送なんかに出てきたもんだと思う。選挙前に聞いていた話と違う。

 みんなの会は、今後どうなるのか?
 住民は、みんなの会に集まって安土を守るために活動をしてきた。みんなの会は、合併推進派が安土をめちゃくちゃにするのを阻止するためにあると捉えている。会の実体が無くなり、住民が寄り集まるところが無くなると、これまで継続してきた住民運動の流れが空中分解してしまうような気がする。
 合併が強行されてしまいった後、市長選の前に「みんなの会を解消しようか」という話しが出た際、自分は反対した。今後、何が起こるか解らない。何か起こったときに寄るべき所がないと、集まれと云っても集まれない。会が無くなってしまったら、それこそ近江八幡や合併推進派の思うつぼだ。細々でもよいから「みんなの会」は残していってほしい。みんなが集まれる場所を残して欲しい。そうしないと署名して貰った人達に申し訳が立たない。一部の人には「みんなの会は無くなってしまったのか」と思われている。

 冨士谷市長が関与している貸金、不動産関係の取引で、えげつない話し聞いたことがある。被害者の証言が是非とも欲しい。自分は金融業、不動産取引の経験があるので、証拠固めのために近江八幡の懇意な人と組んで調査しようと思っている。

 冨士谷市長が借金する際に、相手の田に抵当権を設定し、次の日に本人の承諾無く土地の名義を書換え、一週間と経たないうちに横流ししたという話しである。借金した人はきちんと借金を返済しているのに抵当にした土地が無くなっているということだ。そんなバカな話しはない。冨士谷市長を追いつめていかないと安土は良くならない。それどころか近江八幡と安土が一緒にクビを吊らなければならない羽目になる。

 冨士谷市長は現任の市長であり県にも顔が利く。影の部分が必ずある。そういう情報を寄せて頂きたい。金融業者・会社は法律上看板を掲げていなければならないはずだ。会社の名前がわかれば法律違反で訴えることもできる。なんとか冨士谷市長の足下をすくい、一泡吹かせて慌てる姿を見てみたい。

 先ほどの話しも、名義変更のしかたや領収書などなど、細かいことをきちんと調べて立件出来ればそうなる。なにより、市長という高給取りであり僧職を自認している人物がそういうことをしている自体、仏さんが気の毒になる話しである。


司会
 「みんなの会」の解散は考えていない。今後も活動は継続して行く。ただし、事務所は常時開けて留守番を続けるのが難しいため、閉鎖することを考えている。新聞の折り込みチラシ等はの活動は今後も続けて行く。誤解無きようにお願いしたい。

井上佐由利 市議会議員
 「みんなの会」は、このまま継続する。事務所=住民が寄る場がなくなる、という点が危惧されているのだと思うが、財政が苦しい。チラシを月2回発行して行くだけで6万円必要になる。その分は議員が負担するということで申し合わせているが、その他の活動までこれまでのペースで継続しようと思うと財政的にたいへんだ。
 事務所開設前の活動、ハガキアンケートなどは大林宏さんの自宅を使わせて頂いていた。署名集めを始めた際に、活動場所がいるということで場所を借り、コンテナハウスを設置した。また大きな運動を行うことになれば事務所再設置を考えるが、当面は今日の集会のような形で例会を行うとか、何かあれば都度集会を開催するということで継続していきたい。議員からの報告の場にもなる。実際「安土大好き・みんなの会」の時代はそのようにして活動を行ってきた。それでいかがだろうか?

衣笠台 □□さん
 小さくてもよいから看板を掲げる場所が欲しい。広くなくても良いから、なんとか事務所を確保出来ないだろうか? 立ち寄って情報交換や懇談ができるように皆が気楽に寄れる場所が欲しい。コンテナハウスだけでもよいから維持出来ないだろうか?

司会
 冨士谷市長の影の部分に関する情報をお持ちであったら、みんなの会推薦6議員に是非寄せて頂きたい。連絡先はチラシに掲載している。

 区長には津村(リコールされた前町長)を指名するようだ、ともっぱらの噂である。リコールされた前町長、いわば住民から罷免された人物を区長に指名するなど、全国に恥ずべき行為だ。これはなんとか阻止したい。区長には「安土を一番よく知っている人を指名する」とされている。冨士谷市長ならやりかねない。

註:実際にはリコール後の出直し町長選で大林候補に敗れ、落選した木野和也氏が指名された。
井上佐由利 市議会議員
 来週、みんなの会推薦6議員で冨士谷市長に面会しようと考えている。区長については住民合意を得られる人を、と要望ししている。新市長になってから、議員との間で一度も意見交換する機会を持てていない。区長は、7月1日に市長が指名するとなっているが、6月末から市議会が始まるため、実際にはその前に内定しておき7月1日に発表するというつもりなのだろう。それまでにチラシ等で世論を動かしていかなければならない。

 参議院選挙が始まってしまうと議会は開催出来ない。議会の議論が終わってから任命して頂くということにしないと住民合意という形にはならないだろう。地域協議会のメンバーも決まっていない。少なくとも安土支所の課長には全く情報が入っていないということだ。市長の一存で一方的に決められてしまっうということにはしたくない。

 註:地域協議会メンバーは、一名を除き、合併推進派で、かつ、市長選で冨士谷市長支持にまわった方々で占められた。合併推進派ということで内示を出した人物が、市長選では対立候補を応援していたことが明らかになり、冨士谷市長の指示で内示が取り消されたことが知られている。委員長には、合併推進派の中心人物の一人、前安土町議会の副議長の大林輝男が指名された。議会解散後、地域から総スカンを食って、出直し町議選への立候補を断念せざるを得なかった人物である。唯一、合併反対でメンバーに選ばれた人は、区長・自治会長会の会長ポストとして地域協議会メンバーに入った人物であった。区長、自治会長の互選で選ばれる区長会の会長に合併推進派が選ばれていないところからも、本来の安土の趨勢は推測できようというもの。
森本先生
 教育町を5ヶ月間やらせていただいた。大林町長をどれだけ支援出来たかは、皆さんに評価頂きたい。近江八幡市の中江教育町は「みんなの会」のチラシを神経質にチェックしていたようだ。「みんなの会」のチラシには大きな効果があると捉えて頂いて良い。安土自治区の区長に、リコールされた元町長の津村氏を指名するなどというのは大変けしからん事だ。チラシで、町中にこういう噂があるが、それはけしからん。区長はこういう人でないと困る、という主張を、先手を打って出していくべきだ。

 古村さんがおっしゃったように、(市長選に)勝つなら安土の人でないと意味はない。自治区長も安土の人であり、安土住民の合意が得られる人であるべきだ。冨士谷市長に、そのように圧力をかけていかないといけない。安土住民は6人の合併反対派の議員を選び、議会を逆転させ、合併反対議決をあげ、「合併に反対」という意志を明確に示した。こういう状況の中で、合併進めてきた津村元町長を区長に選ぶなどというのは、絶対に認められる話しではない。先手を打つべしである。 (拍手)

○○さん
 安土町民の民意は「区長は大林宏さん」だ。大林宏さんは、最も近い時期の町長選で、町の代表者として公に選ばれた人だ。大林宏さんが区長になるのが当たり前だ。津村元町長は、町長リコールされた人、いわば町民から罷免された人だ。そんな人を選ぶなどと云うことはあり得てはならない。もしそういうことになれば、今度は市長リコールだ。

 発言機会をいただいたついでにお話しさせて頂くと、前回の会合、今回の会合で、「安土を元(自治体安土町)に戻そう」という話しが全然出てこないのが不満だ。私がこの会に入っているのは「安土」をもとにもどしたいからだ。古村さんも分町運動をがんばっておられる。2年半も待っていたら熱が冷めてしまう。

新市名称について、
 先日のアンケートで合併賛成2536票あった。しかし新市名称が近江八幡市でよい、という人は920しかいなかった。合併には賛成だが安土の名前が消えるのはいやだ、という人が1500人はいる、ということだ。
 一方、近江八幡側では自治体名に「安土」が入るのは嫌だ、という人が多い。ここが揺さぶりのポイントに一つである。もっと速く動いて、近江八幡の市民を動かして行くと云うことも必要だ。

 議会を逆転させ、合併反対議決を上げる、それが安土を取り戻す必要条件だ、と訴えて署名集めをしてきた。「安土を取り戻そう」という運動を是非進めて頂きたい。

白木代表
 仰ることは非常に良く解る。合併になってからの運動の進め方については、深井候補が当選すれば、安土の問題について冷静に話し合いをしていけるだろうという一つの展望を持っていた。分町運動に持っていくという目標が、少し脇道にそれた部分はあったかもしれない。本日の会合は、今後の会の運動の方向性について、そういうことも含めて、皆さんの意見をお聞きしたいと云うことで開催させて頂いた。今頂いた意見は会として重く受けとめ、検討していくべき事であると認識している。

司会
 冨士谷市政になってよく解った。冨士谷市長は安土のことなど何も考えていない。安土を守るのは我々しかないという意を強くしている。

常楽寺 △△さん
 森本先生と同感である。町民の皆さんのトーンが下がっているのは確かだ。「もう、あかんわな」という感じで話しかけてくる人が増えた。3回目の署名(議会解散請求署名)の際には「合併後の分町運動を進めるためにも(合併反対派の)この方達を推したい」と訴えて、町議会のリコールをお願いしてきた。

 自分も、深井候補に期待していたが、今回の落選で希望がなくなってしまった。今後どのように動いていくべきか思案している。

 区長については先手を打っていかないとだめだ。散歩していると、よく話しかけられる。「区長は(元町長の)津村氏か(現市会議員の)橋氏。」「橋議員が辞任して区長に就任し、繰り上げ当選で深尾氏があがってくる。」みなの噂は、ほとんどがその内容だ。腹の中ではみなそうなるだろうと思っている。そんなことになったら、署名してくれた人達に何も返すことが出来ない。今、町民意識を高めるのはチラシしかない。6人の議員さんが6万円出費してくれるとのことだが、みんなんもカンパして、チラシを増やし、みんなの会の主張を発信をして世論を作っていかなければならない。今、ここにいる皆さんのように集会に参加している人には、情報や気持ちを伝えることが出来るが、集会に参加出来ない人には伝えようがない。

 6人の議員さんは、私たちからお願いしてあがっていただいた人だ。要望だけを押しつける訳にはいかない。みなで協力して、罷免された津村元町長や、橋議員を区長にするなどおかしい、と訴えるチラシを出していくべきである。

 事務所についても、なんとか維持することはできないだろうか。コンテナハウスだけでも良い。土地だけなら多少心づもりもある。維持費については、みんなで協力して出し合っていかないといけない。云いたいことがある住民は沢山いるのだが、何処に行って誰に伝えたらよいのかが解らない。私に伝えたら仲介してくれるかなと思われているのか、多くの方が意見を下さるので、議員さん宛に手紙に書いて渡したりたりしているが、細かいニュアンスまで伝えるのはなかなか難しい。そういうことも、こうして集まったときなら直接訴えることが出来る。コミュニケーションを行える場を確保する、という意味でも事務所はなんとか維持していただきたい。

地主さん
 事務所の土地については、元々「当分の間」ということで提供してきた。当面、他に使おうという予定もない。「みんなの会」の存続のために役立てて頂けるなら、今のまま使い続けて頂いてかまわない。無料で・・・(大拍手)

司会
 ありがとうございます。今のお話しをお受けして、事務所は存続させるということで進めさせて頂くことにする。留守番をどうするか、という問題もあり、今までの様に毎日開ける云うことは難しいが、とびとびにでも当番を決めるなどして維持して行きたいと思う。

衣笠台 ▽▽さん
 初めて集会に参加させていただいた。安土駅の駐輪場について教えて頂きたい。元々町営の駐輪場があり、無料だったので私も使わせて頂いてきたが、昨年閉鎖されてしまった。150万円かけて駐輪場を整備し、整備後は月額2000円の料金を徴収するように制度が変えられたが、町営の屋根のない駐輪場が月額2000円、民間経営の屋根のある駐輪場も月額2000円なので、みな民間の駐輪場に止めるようになり、利用者が激減し、結果的に廃止されたという経過である。わざわざ税金を使って整備しておきながら、利用者が減るのが当たり前のような運営をしていたと云うことだ。既存の民営駐輪場に屋根があるので、屋根のないこちらは少し料金を下げて、というやりかたもあっただろう。どういう展望があってこういう事をしてきたのだろうか?

大林宏さん
 安土駅前の公設駐輪場の運営に問題があったのは承知している。町長に就任させていただいてからも(安土駅の利便性を上げ、利用者を増したい、という意味でも)駐輪場をなんとかしなければ、ということで考えてきた。経過はいま仰られた通り、こちらの方は、再開希望もたくさん頂いていた。コインパーキング(自動駐輪)システムを導入して、土地は町が無償で貸すからということで、管理を商工観光課に任せようと云う方針で業者とも交渉を進め、業者から見積もりも取っていたのだが、時間切れで合併になってしまった。これの計画を、このまま進めて頂ければ、と考えている。

井上佐由利 市議会議員
 駅前の公設駐輪場が、整備した上で閉鎖されてしまったのは津村町政時代である。それに加えて、以前は無料で使える駐輪場が跨線橋の高架の下にもあった。ここは県の管理地になる。今は空き地のままで活用されずに放置されている。大変にもったいない話しだ。こちらは、自転車の並べ方がグチャグチャで、苦情が当時の役場によく寄せられた。結局その苦情処理が面倒で、駅前の駐輪場を整備する際に閉鎖して、土地を県に返却してしまったということだ。(安土駅の整備と、駅周辺の利便性改善は車の両輪であるべきなのに、片方はこのように実にお粗末である)先ほどの大林元町長のお話の件も含め、今後議員からの提案、要望という形で取り上げていきたいと考えている。

常楽寺 □さん
 これまで出た意見と重なるが、「守ろう安土みんなの会」は是非とも「分立、分町運動」を大きな旗として掲げていって欲しい。難しい課題であることは承知している。今、住民の皆さんから個別に、合併後の不満や、新たな要望を上げて頂いている訳だが、それらは、本来は元々安土町が独立自治体で無くなり、年間40億円の予算執行権や、年間16億円の町税徴収権が無くなったから生じてきた課題である、ということに住民の目を向けさせ、だから、分立、分町が必要なのだ、という必要性を訴えて欲しい。みんなの会がその旗をあげ、維持していかなければならない。

 安土自治区は10年間の期限付き自治区である。自治区を安土だけのものにせず、金田、島など近江八幡の中にも自治区を作るように持っていき(地方自治法上の自治区にしていく)その中で安土の問題を訴えていくというやりかたが良いのではないかと思う。冨士谷市長の当選は、彼が、八幡の周辺の旧村地域の人達のココロをうまく掴んでいたということもあるので、そういうところと絡めて安土の自治を訴えていけば近江八幡の人達にも訴えやすいのではないだろうか。

 安土の人達でも時間が経つと、だんだん気持ちが離れていくということがあるだろう。そうならないように、安土の人達が、こういう思いで、自治を取り戻したいと思っているんだ、ということを外に向かっても説明していって欲しいなと思う。


司会
 近江八幡市民にも我々の思いを伝えていかなければならないという点は同感である。近江八幡全体にチラシだすというのは費用的に大変だが、なにかそれに変わるような手法を考えていきたい。
 仰るように、気持ちがだんだん離れていくというのはあるだろう。そうならないようにチラシを活かし、意見を寄せて頂き、寄せられた意見を発信し、住民のみなさんの気持ちが冷えていかないようにしていきたい。

古村一雄さん
 浪岡でも(青森市の中に)浪岡自治区がおかれ、自治区長もいる。
 まず分町であるが、全然面倒くさくない。分町は市長が提案して市議会が可決すれば成立する。合併と同じで手続きは簡単だ。ただ、現実問題となると、条例案を提案する市長がいるのか? 市議会の過半数がその条例案に賛成してくれるのか?ということになる。
 市長一人を選ぶ、ということだけであれば、その気になれば4年後にひっくり返せる。(青森でも、合併4年後の選挙で)合併を推進した前市長を落選させ、私と同じ会派を組んでいた鹿内さんを新市長に当選させることができた。

 鹿内(新)市長は合併検証委員会を3年かけてやると云っている(オラは3年も要らないと云ってるほうなんだが)。

 それより、議会の過半数が、分町に賛成してくれるのか?という点が最大の課題。青森市の人口は30万人、旧浪岡町はその15分の1に過ぎない。旧青森市選出の過半数の市議会議員に浪岡を意識させることは不可能に近い。

 だから、旧八幡市の人達を、どうやって浪岡に注目させるか、旧八幡の人達を、どうやって安土に注目させるかを考えていかないといけない。
 旧青森でも、「そんなに青森市が嫌なら、どうしてあなた方は青森市と合併したのか?」そう言い方をされる。それが、まず普通であろう。青森市民からすれば人口2万人の、ちょっと大きめの団地が青森市に出来た、というくらいの感覚だ。そういう感覚を変えていかなければならないが、それが大変難しい。

 議会を変えるというのは難しいので、今、浪岡でやっているのは住民投票で決着を付けようという運動だ。住民投票も旧青森市を含めた、現青森市全体でやったら、どういう結果になるか解らない(興味ない人が大多数ということになる)ので、旧浪岡町地区だけの住民投票をやろう、と主張している。
 浪岡では合併3日前に住民投票を行い、反対多数という結果を残した。民意は合併反対だったのは明らかだ、その民意が今も変わっていないのであればこの合併はおかしいと云える。だから、合併を続けるにせよ別れるにせよ、まずは旧浪岡地区で住民投票させて欲しい。その結果に従うから、と要求している。
 これは我々側の要求であるわけだが、問題は、じゃあ権威ある住民投票を行うには市民投票条例が必要だな、ということになる。これまた市議会で議決するのは至難の業である。なので、今考えているのは、自治基本条例という青森市の憲法みたいなものを作って、その中に住民投票を行うという一項目を入れ込んでしまおうということで進めている。

 自治区長の問題であるが
 おそらく浪岡と同じであろう。全く権限は無い。象徴的な存在。給料は払って、挨拶回り、色々な各団体の挨拶だけをする、そういう役所だ。後、議会に出て答弁するかどうかだか、出ない場合もある。(安土は? 安土区長は議会には出席、安土支所長を兼務することになっている。)区長が支所長を兼ねるとしても、市役所はすべて縦割りで○○部、△△部という部署が権限を持って仕事をしているから、町長のように各部署や担当に「あれやれこれやれ」と指示することは出来ない。予算を立てる権限もないので、区長=支所長にはほとんど何も出来ない単なる挨拶要員だ。近江八幡市役所の各部課の安土担当が支所に入ってきて縦割りで仕事をし、安土事務所の総務課だけが区長の身の回りを処理する、という仕組みになるだろう。

 浪岡の場合、元町長(安土の津村元町長の位置づけに当たる、古村さんの前のリコールされた元町長)は、選挙違反で捕まって警察にいたので、流石の(合併当時の青森市の)佐々木市長も、区長に指名することはできなかった。が、私の高校時代の同級生であり、佐々木市長自身の早稲田大学での同級生だった人物を充てた。
今の鹿内さんは、旧浪岡役場の職員で、合併反対運動をしていた人物を区長に指名したが、やはり権限がないので、挨拶回りが主な仕事という状態は変わっていない。

「みんなの会」が、今後どういう目的を持って、どういう方向に運動を進めていくのか?ということと、一方、仮に冨士谷市長が「大林宏さん、区長になっていただけませんか」と云ってきたときに、その整合性が取れるのか?という点はよく考えなければならない。

 浪岡の場合、佐々木市長は「古村に話しを持っていっても断るだろう、断られて自分が恥をかくだけだ」くらいに思っていたので、私の所には何も話しは無かった。
 一方で分町するといいながら、冨士谷市長の部下になるか?、それで整合性は取れるのか?津村元町長が区長になるくらいなら、大林宏さんの方ましだ、分町は分町で別の問題だ、と割り切る必要もあるかもしれない。ただし、区長ポストを取る、ということにはあまり期待しないほうがよいだろう。

大林宏さん
 少し補足する。先ほど全部は話せなかったのだが、合併前、冨士谷市長は「とにかく合併してくれ、2年半たったら議会構成も変わるがな。」ということを私に云った。ですから、いまの分町についての過半数以上の賛成も「自分がそういう議会構成にしていくから、解ってくれ。」と、そういう所まで実施には合併前に話しをしている。・・・ただ、本当にそうなるかどうかは・・・?、
 この1年間は、今の(みんなの会推薦の)6人の議員さん方が居られるわけだが、来年、新市24人の新議会になったときに、自分の思うような議会構成にするということを私に暗に云ったのかな、と後で人と話していてそう思ったが、自分なら、合併後の分町運動に協力出来るというようなことまで私に云ってきた。私がその話に乗った訳ではないが、彼がそこまで話した、ということは、ここで皆さんに云っておく。

 2年半も待てない、熱が冷めてしまうという人もいるが、私はこの2年半は大事だなと思っている。彼がそこまで私に云わざるを得なくなったということは、安土の住民運動の成果のひとつだと捉えても良いだろう。
 市長に当選してしまったので、いうことが変わるかもしれないが(彼はよくコロっと云うことが変わる)、そこはきっちり見ていかなければならないが、そこまで云ったからには−−−自分は僧職だからウソは付かない−−−などと自分では云っている(笑)

 市長になる前にそこまで踏み込んで発言し、今は新市長になったのだから、過去に彼がそういう発言をした、ということは記憶しておきたいと思う。


☆☆さん
 市長選の際に、深井候補を推薦すると云うことで安土塾の方々と共闘した形になった。結果的に当選させることは出来なかったわけではあるが、これから安土塾とはどのようなおつきあいになっていくのか?
 分立・分町を考えていくのであれば、そういうことも考えていかなければならないのではないか、毛嫌いしているばっかりでなく、付き合いの方法も考える必要もあるのでは、とも思うが、何か腹案があれば御紹介いただきたい。 

司会
 安土塾との関係については全く議論にはあがっていない。考え方のベースが異なる団体が一緒に動くのは難しいと思う。

大林宏さん
 「みんなの会」は近江八幡と合併しない云うことで頑張ってきた。一方、安土塾は合併に賛成してきた団体だ。たまたま深井候補を推すということでいっしょになったが、安土塾がなぜ深井候補の応援に回ったのか、これは、私自身、深井候補の近江八幡側の選挙対策本部に顔を出していないので解らない。

 ともかく合併に関する考え方がまるで異なるわけであるから、今後も安土塾と一緒にやっていくという基礎がまるで無い。無理に敵対する必要はないが、今のところは、距離を置いて活動する方が良いと個人的には考えている。


石寺 ◎◎さん
 安土塾の中心人物である辻貴史氏(わたせ社長)が、何故、冨士谷氏ではなく深井氏を応援するか、についてブログ(インターネット公開日記)に書いている。

 辻氏自身がブログに書いているところでは、彼は自治体名に安土を付けるよう、冨士谷氏長に直談判に行ったようだ。冨士谷氏長は「絶対に自治体名に安土は付けない」と、すげなく断られたわけだが、その際に「自治体名に安土を付ける気がないのであれば、新市市長選で貴方(冨士谷氏)を推すことは出来ない」と告げたとのことで、結果、深井候補を応援することにした、ということである。

 安土塾が合併を推進してきたのは御承知の通りである。津村元町長も安土塾のメンバーだった。彼等は「合併を町作りの手段である」と捉えている。近江八幡市と合併することで大きくなる財政基盤を使って安土をさらに発展させよう、つまり近江八幡のオカネを安土に持ってきて使うことで安土の産業を発展させようと考えている。そもそも、その段階で考えが甘すぎると思うが、それが彼等の主張である。

 彼等が、自治体名に「安土」を、という運動を行っているのも御承知の通りである。八幡のオカネで安土を発展させたいと云うことであるから、自治体名には安土がついているべきである、という主張自体は筋がとおっているとも云える。が、そもそも今回の合併は「自治体名(安土を持ち出すくらいなら、合併話は無しだ」と(安土塾が支援していた)津村元町長が冨士谷市長に念押しされた上ですすめられた訳であり、安土塾幹部の彼が、その事実を把握していないのはおかしな話しである。もし知っていた上で、後で覆せると考えていたのなら、これまた大変甘い考えだと云わざるを得ない。

 大林宏さんが仰ったように、合併の肯定/否定というところで立ち位置が全く異なるため、安土塾と協力して何かを行う、ということはあり得ない。

常楽寺 △△さん
 皆と同じく安土塾とは距離を置くべきだと思う。安土塾のメンバーでは無かったと思うが、彼等と一緒に運動している代表の人と市長選前にじっくり話をした。彼は「10年一昔というだろう。深井さんに勝たせて、自治区で10年立てば、安土の人はみな八幡で良かったなと思うようになるだろう。だから深井さんを推すんだ。」という。
 合併は絶対に必要だという信念で進んできた人達が、自治体名だけ変えたい、ということで深井さんを推したわけで、喧嘩する必要もないが、一緒に歩を進めるのは不可能に近いな、と市長選挙前から思っていた。

井上佐由利 市議会議員
 これからの2年半、私たちの暮らしに(合併に伴う)変化が起きてくるだろう。その結果、八幡とは離れたいという怒りが出てくるだろう。私は、2年半後のアンケートは、旧の安土地域内での集計を出して欲しいと思っている。そういう運動を組んで行けたらいいあんと思う。

 国民健康保険は値上がりするだろう。安土町時代の金額で抑えておくわけはない。八幡との調整の中で値上がりしてゆくだろう。

 生活相談でも町営住宅(現市営住宅)の入居基準の問題が持ち上がっている。安土町は一人暮らしのお年寄りも受け付けていたが、近江八幡では複数世帯、つまり二人以上の家族でないと申し込めない。安土の方が良かったなあと云うことが積み重なって、怒りとなって分町したいという思いが増幅してくるだろう。

(会場に向かって)お母さん方、いかがですか? 合併になってから「給食が美味しくなくなった。」と、子供たちが云うんですよ。

会場から
  孫がそう云っていた。「おばあちゃん、八幡と合併になったら
  給食が美味しくなくなった。安土町の時は美味しかったのに」

井上佐由利 市議会議員
 デザートも少なくなり、揚げパンが無くなった。一括発注の一括仕入れ、合併の歪みが味という形で現れ、子供達もそれを実感している。

 今後もこの回を存続させて、今すぐに分立運動をというのは難しいように思うが、こういう小さな怒りをためこんでいくことで2年半後につなげていくことが、必要だと思う。こういう事例も例会等を開いて知らせていきたい。

□□さん
 インフルエンザの予防接種も、安土では65歳以上は500円の補助があった。近江八幡には、この制度はないので恐らく廃止されるだろう。一人あたり1500円の自己負担が2000円になるだろう。

大林宏さん
 公民館、今日のこの会場の使用料は¥600だ。これまでのように窓口で払おうとしたら、合併してからが窓口では現金を取り扱わないことになったとのこと。申込者の所に、わざわざ80円切手を貼った封書で納入通知書が来て、それを持って農協まで振り込みに行かねばならない。たったの600円払うのにたいそうなことである。振り込み手数料もかかるだろう。

▽▽さん
 窓口で現金を扱わないなど、職員を信用していないのか?と思えてしまう。

古村一雄さん
 「約束はしたが  約束を守る約束はしていない。」←ホワイトボードに

 これはユダヤ商人の言葉とされている。浪岡では実際に前青森市長により、こういうことが幾つも行われた。この時は市長を刺し殺したいと思うほど腹が立った。

 合併特例で旧市町の議員が、そのまま新・青森市の市議会議員になった。初めての市議会議員選挙は合併の一年後に行われるわけだが、その半年前に、
 合併協定では46人と決められていた市議会議員の定員が、41人に減らされた。
 30万都市なので46人(それでも多めなのだが)と説明されたが、本当は、合併前の青森市が(反対運動が激化により)はやく合併協議を打ち切りって議会議決に進みたかった。なので法律の最高の上限の46人ということにしたにすぎなかった。
 それを半年前に議員提案で41人にした。
 じゃあ、合併協定って、いったい何なの?ってことになる。
 合併協定で決めたんだから、少なくても一回は協定を守って選挙で46人選び、減らすならその後にすべきだ。その時に出た言葉が これ

「約束はしたが  約束を守る約束はしていない。」

 ユダヤ商人、近江商人、青森商人の言葉は共通している。

 先日、さらに市議会、議会定員を38人にしようという条例案が出たのだが、これは否決された。青森市は、ホンネは38人(旧青森市と同じ)にしたかった。定員を減らしておいた方が浪岡選出議員の人数を減らせるからだ。

 このように、合併は権力を持っている側の利害関係が深くからんでいるので、そうそう簡単に離婚(分立)はできないようになっている。結婚は簡単だが離婚は難しいのと同じだ。


6.まとめ 前田さん

 ・みなさんの共通した意志が「分町に視野に入れて活動継続」であることを確認した。
 ・事務所の維持について、地主さんから大変ありがたい申し出を頂いた。
  御厚意を活かすことを考えていかなければならない。

   以下、自分の思いも入れて、

 向こう十年間のイベント
  2010年4月  市長選挙(終了)
  2010年7月  地域自治区の区長指名
  2011年4月  市議会議員選挙
  2012年10月  アンケート
  2014年4月  市長選挙
  2015年4月  市議会議員選挙
  2018年4月  市長選挙
  2019年4月  市議会議員選挙
  2020年3月  地域自治区廃止  名実共に「安土」が無くなる。
 を視野に入れて運動を組み立てていかなければならない。

 区長指名の次は来年春の市議会議員選挙。気持ちとしては7人全員に当選して欲しいが、現実に7人立候補したら一人も当選しないということになる可能性が高い。重い課題である。2年半も待てないという気持ちは分かるが、一年でケリをつけれるような問題ではないだろう。

市長選挙結果について

(個人的な意見であるが)分町については 冨士谷の方が交渉しやすかろうと感じている。深井さんが、うそでもいいから「分町も・・・」云えば、票も増えたろう。しかし正直な彼は、そこまで踏み込んで話すことはなかった。深井さんが優秀な役人だったことは確かだろうが、彼はエリートである。おそらく波風はなるべく立てず、権力が決めたことは曲げず、安土の人達を、うまく丸く収めて、市長任期を終えたいと考えていたのではないだろうか。
 この合併が、近江八幡が新たな借金するための手段であることは明白だ。合併特例法には、離婚(分町)したときには借金かえせ、とは書いてないので、近江八幡にとって、借金さえしてしまえば(合併推進債を発行すれば)安土には用はない。

 私個人は、平成に合併での「最初の分町」を目指したいと考えている。

 大林前町長は(二刀流という上手い表現を使われたが)合併反対と同時に、合併した場合には安土住民が不利益を被らないように、という相反する二つの要素を両立させながら、近江八幡と交渉しなければならなかった。
 我々の、これからの運動も、同じように二刀流になる。分町運動と同時に安土住民の利益が損なわれないようにするという合併前提での運動、この二つを両立させていかねばならない

 分町出来なかった場合でも安土の名前を残すためには、地域自治区を、合併特例法による自治区ではなく、地方自治法に定められた自治区に(木曽町と同じ)すればよい。安土自治区以外に、近江八幡市金田町自治区等などという形で、近江八幡市全体に自治区を配置すれば、安土町は近江八幡市安土町という形で、少なくとも名前と権限は小さいながらも自治組織という形で残すことができる。これは近江八幡市の中での話であるから、市長と市議会が認めれば実現可能である。今は、ほとんど権限のない自治区の在り方を考えていく中で、合併特例法の自治区を、地方自治法の自治区に持っていく、という考え方は成り立つと思う。分町も、これも出来なければ、安土は無くなる。あくまでも分町が第一目標だが、平行して二刀流でこういった運動も盛り上げていく必要がある。
 来年の市議会議員選挙、4年後の市長選挙まで、今の思い(怒り)を持続させ・・・・爆発させて一度に発散させてしまわないように・・・・じっと貯めておかなければならない。

 2年半後のアンケートにむけて冨士谷氏長は安土住民に「アメ」を配るだろう。しかしアメの裏に唐辛子が紫紺であるということを私たちは粘り強く安土住民に知らせていく必要があるだろう。

 最後に自治区長についての捉え方に触れる。大林宏さんは「冨士谷市長が自分を指名するわけが無い」と仰るが、私は、けっしてあり得ない話しではないと思っている。冨士谷市長の立場にすれば、もともと自治区長に権限は与えていないわけであるから、そもそも誰でも良いはずである。津村前々町長の名前などが取りざたされているが、町長リコール、すなわち、いわば町民から罷免された人を区長に選んだりすれば、冨士谷市長が自分自身の評判を下げることになるだろう。橋議員が辞職して区長になり、深尾氏が繰り上げ当選する、という噂も聞いた。市長にすれば安土の保守系議員とやらに頼って何かをしようということは無いだろうから、こちらの方は十分有り得るかもしれない。しかし、そんなことをするより、安土の合併反対派を静かにさせる手段として大林宏さんを指名しておけば・・・という位は彼は考えるのではないだろうか。彼の興味は4年後に安土地区からどれだけ票を集められるか?というところに向かっていると思う。したがって安土の合併反対派を少しでも懐柔していきたいと考えているだろう。

 合併を進めた方々は、合併:自治体の枠組みを「生活の手段」と位置づけていると思う。そういう人達は安土という枠組みそのものに価値を感じていない。閉庁式の際にも、多くの職員が涙している中で、推進派の議員さん方はケロっとしていたようだ。彼等にとっては部屋の模様替えをするのと同じ感覚なのだろう。

 私は、安土町に住みたいと思って19年前に引っ越してきた。つまり安土町に住むことが「目的」である。税金や手数料や補助金が、多少、多かろうが少なかろうが、そういうことにはさほど興味はない。自治体「安土町」で無くなってしまった、ということは、私にとっては不動産価値がメチャクチャ低下したと云うことになる。許せない。推進派は少子高齢化を口実にしてきたが、そもそも少子高齢化は全国的な問題である。高齢者比率が増えれば合併しようがしまいが、税金は上がって行かざるを得ない(たいていの先進国では消費税は10%を超えている)。どうせ税金があがるのであれば、自分が、ここに住もう、と決めた好きな町で暮らしていきたいなと思っている。


7.さらに意見交流

 会の財政が厳しそうだが、カンパを幅広く募る良いアイデアはないだろうか?

 銀行口座を作って、自由に振り込めるようにという話しもあったが実現出来ていない

 集まれる場所、勿論、物理的に集まって話し合いが出来る場所があれば良いが、インターネットの掲示板も、一種の集まれる場所である。 安土町内のインターネット人口は、あまり多く無さそうだが、ホームページの掲示板を活用いただければありがたい。

 近江八幡市の職員とのやり取りの中で、彼等が、みんなの会のチラシを、非常に気にしながら詳しく読んでいることが解った。みんなの会のチラシは、近江八幡市に対して十分な影響力を持っている。

 ホームページも、8−17時に絞れば、おそらく近江八幡市役所からのアクセスが最も多い。
 朝から夕方まで、ひっきりなしに読みに来ている。

 カンパの件、郵便局を使った災害時のカンパの手法を取り入れることも考えたが、手続きに数週間かかるといわれ、その時は断念してしまった。
   
 維持会員制も考えたが、集金の手間が大変になる。また、制度を固定化してしまうと固くなってしまう。カンパのような自由な形の方が払いやすいのではないだろうか。

 事務所に行っても閉まっていることが多い。ちょっと電話するなりして連絡取り合って事務所に集まれるようになればと思う。せっかくの場所をコミュニケーションに活かせるように考えて欲しい。

 遅くまでありがとございました。

以上、

文責:安土大好き




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